有名なパリの地下鉄。いまその構内ではフランスの若きミュージシャンたちが、ライヴで生の音を響かせています。しかし、乗車したくても張りめぐらされたパリのメトロポリタンにはナビゲーターが必要なのも事実。このコーナーではシャンソンの水先案内人を大野修平がつとめます。
この「ディスクガイド」は、サーバーの容量の関係で6ヶ月ごとに削除いたしますので、必要な方はご自分で保存してください。(管理人)
 
 
Mon amant de Saint-Jean et autres versions originales
 EPM-980392(輸入盤)

〈曲目〉〈歌手名〉の順

  1. Mon amant de Saint-Jean サン=ジャンの私の恋人
    Lucienne Delyle リュシエンヌ・ドリール
  2. Mon amant de Saint-Jean サン=ジャンの私の恋人
    Jane Chacun ジャーヌ・シャカン
  3. Que reste-t-il de nos amours 残されし恋には
    Charles Trenet シャルル・トレネ
  4. Menilmontant メニルモンタン
    Charles Trenet シャルル・トレネ
  5. J'ai ta main 君の手を取って
    Charles Trenet シャルル・トレネ
  6. La romance de Paris パリのロマンス
    Charles Trene シャルル・トレネ
  7. La java bleue 青色のジャヴァ
    Frehel フレエル
  8. Ou sont tous mes amants? 恋人たちはどこに
    Frehel フレエル
  9. Tout le jour et toutte la nuit ナイト・アンド・デイ
    Damia ダミア
  10. Je suis dans la deche 落ちぶれて
    Damia ダミア
  11. Celui qui s'e va 去り行くジャヴァ
    Damia ダミア
  12. Mon homme 私の男
    Mistinguett ミスタンゲット
  13. Paris je t'aime d'amour パリ・ジュテーム
    Maurice Chevalier モーリス・シュヴァリエ
  14. Ah si vous conanaissiez ma poule あの娘を知っていたら
    Maurice Chevalier モーリス・シュヴァリエ
  15. Quand on s'promene au bord de l'eau 水の畔を歩いていたら
    Jean Gabin ジャン・ギャバン
  16. A Pais dans chaque faubourg パリ祭
    Lys Gauty リス・ゴーティ
  17. Vous qui passez sans me voir 去り行く君
    Jean Sablon ジャン・サブロン
  18. Qu'est-ce qu'on attend pour etre heureux 幸せになるのに何を待つの
    Ray Ventura レイ・ヴァンテュラ
  19. On n'a pas tous les jours vingt ans はかない青春
    Berthe Sylva ベルト・シルヴァ
  20. Ramona ラモーナ
    Fred Gouin フレッド・グアン
  21. Le premier rendez-vous 初めてのランデヴー
    Danielle Darieux ダニエル・ダリュー
  22. Parlez-moi d'amour 聞かせてよ愛の言葉を
    Lucienne Boyer リュシエンヌ・ボワイエ
  23. Le temps des cerises 桜んぼの実る頃
    Jean Lumiere ジャン・リュミエール
   

 1930〜40年代のシャンソン・フランセーズの名曲を収めた、パトリック・ブリュエルのアルバム《Entre-deux》「アントゥル=ドゥー」がフランスで相変わらず好評だ。
 それを受けて、そのオリジナル曲を集めたコンピレーション・アルバムが出されている。それがこれだ。
 商魂たくましいとも言えるけれど、これでしか聴けないような曲も多いので、オリジナル録音版を探す手間が省ける。

 こちらも「サン=ジャンの私の恋人」がやはりトップに置かれている。
 さらにリュシエンヌ・ドリールとジャーヌ・シャカンのヴァージョンを揃えるなど、細かい工夫が見受けられる。

 ダミアの「ナイト・アンド・デイ」と「落ちぶれて」も珍しい部類に入るだろう。
 レイ・ヴァンテュラ、ベルト・シルヴァ、ジャン・リュミエールあたりがそれに続くと言えそうだ。
 これといったポリシーもなく雑然と集められた、とい感じを受けるかもしれない。過去の優れた曲を蘇らせてやるぞ、といった強い意気込みが参加したアーティストたちにあるせいだろうか、パトリック盤の方がテンションが高いような印象を受ける。

 それはともかく、レトロな気分のこうしたオリジナル曲は暑さ疲れた心に効くかもしれない。