「ヌイイの悪戯っ子」"Un gamin de Neuilly" という件名のメールが届いた。ミック・ミッシェルやイヴ・モンタンが歌ったシャンソン「パリの悪戯っ子」"Un gamin de Paris" をもじっている。ニヤッとしてしまう。友人のエリックからのメールだから。
近況報告がいくつか。今年もカリフォルニアへヴァカンスに出かけるという。いいなぁ。寂しい知らせに目が釘付けになった。
> Mauvaise nouvelle pour la chanson francaise encore une fois, Etienne Roda-Gil est mort hier.
> またシャンソン・フランセーズにとって悪いニュースだ。エティエンヌ・ロダ=ジルが昨日、亡くなったよ。
えっ、ジュリアン・クレール Julien Clerc のヒット曲「時は過ぎ行く」"Ce n'eat rien"「廃墟で歌う」、"Si on chantait"、「神様がお泣きになるから」"Ca fait pleurer le bon dieu"、「ラ・カリフォルニア」"La Californie" などの歌詞を書いた、あの作詞家が亡くなったのか。彼らのコラボレーションが始まったのは1967年の「騎兵」"La Cavalerie" からだったっけ。“伝説”によれば、ソルボンヌ広場にあった学生たちの溜まり場ビストロ〈レクリトワール〉"L'Ecritoire" で、ロダ=ジルはジュリアンとモーリス・ヴァレ Maurice Vallet に出会ったのだった。そこから彼らの長いキャリアが始まる。
慌ててフランスの新聞サイトを検索。事実だった。どの記事もロダ=ジルが脳充血のため6月1日に62歳で死去、と報じている。またひとつ、偉大な才能が消えたと思うと悲しい。
モルト・シューマン Mort Shumann の「マジョール湖」"Lac Majeur"、クロード・フランソワ Claude Francois の「アレキサンドリア、アレクサンドラ」"Alexendrie, Alexendra"。ヴァネッサ・パラディ Vanessa Paradis の「ジョー ル・タクシー」"Jo le Taxi" も彼の作品だった。どれも多くの人々か親しまれ、口ずさまれた曲だ。
シラク大統領がさっそく「天才的な作詞家の死を悼む」とのコメントを発表している。
大学のすぐ裏にあった〈カフェ る・たん〉にはフランス文学科の学生や、高校から一緒に上がってきた同級生たちが集まっていた。そこは1973年にできたばかりのカフェ。あの頃の池袋には珍しく、店の外にちょっとしたテラス席があった。店主のNさんはシャンソン好きで、LPレコードで新旧の曲を流していた。
夜になるとNさんも僕たちも大いに飲んでは、ジュリアン・クレールのアルバム『幻想と寓話』をかけて踊った。「廃墟で歌う」は実にシュルレアリスム風な歌詞なんだけれど、お構いなし。メチャクチャに身体を揺すったものだ。若さと情熱を持て余していたんだろう。いま思えば、そんな自分が恥ずかしくもあり、ちょっぴりいとおしくもある。
この世界に飛び込んで知り合った東芝EMIのディレクターKさんは、元ジュリアン・クレールファンクラブの設立メンバーのひとりだった。僕もジュリアンの曲が好きだったと言ったら、仕事をくれた。当時の新譜『嫉妬』《Jaloux》全曲の対訳だ。LPジャケットの絵柄は、ワインレッドのバッグから女性がジュリアンのモノクロ写真を取り出している、というもの。
デビュー当時の僕は嬉しくて懸命に訳した。一筋縄でいかないロダ=ジルの原詞と四つに組んで頭を悩ませたのも懐かしい思い出だ。まだ先行きどうなるか見当もつかない頃に訳した曲たち。いま、そのアルバムは手元にない。誰かに貸したままになっているのかもしれないが、分らない。
「廃墟で歌う」の一節が頭のなかをぐるぐる回っている。「大都会が/人生を食う」"La grande ville/Mange la vie"
エティエンヌ・ロダ=ジルの冥福を心から祈りたい。
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♪Petites annonces 〜1
☆ピアフの名曲・名唱196曲を手に入れてみませんか。
『エディット・ピアフ大全集 1946-1963』(CD9枚組:東芝EMI CP28-5791〜5799)。
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[公演問合わせ先]
◎「パリ祭」
パリ祭実行委員会
Tel:03-3533-1300
URL:http://www.paris-sai.com
◎ミュージカル『エディット・ピアフ』
株式会社 三都企画
東京都港区芝3-40-6港ビル本館6F
Tel:03-5443-7576
Fax:03-5443-7295
mail:san@mitokikaku.co.jp
URL:http://www.mitokikaku.co.jp
◎『愛の讃歌〜ピアフとマルセル 愛の手紙』
バウスプリット株式会社
東京都江東区富岡2-5-6-101
Tel:02-3642-4422
Fax:02-3642-4423
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♪Petites annonces 〜2
映画『ベジャール、バレエ、リュミエール』
[監督]
マルセル・シューバッハ
[出演]
モーリス・ベジャール、ジル・ロマン、エリザベート・ロス、小林十市、クリスティーヌ・ブラン、ジュリアン・ファヴロー、オクタヴィオ・スタンリー、モーリス・ベジャールバレエ団
公開は6月19日から、恵比寿ガーデンシネマで。
tel.03-5420-6161
http://www.cineplex.co.jp
詳しい情報はhttp://www.bcommebejart.comをご参照ください。
バルバラ、ジャック・ブレルのシャンソンが多用され、モーリス・ベジャールのひとつのバレエ作品『リュミエール』が創り上げられるまでを追ったドキュメンタリー。プログラムに僕が映画で取り上げられたシャンソンについての解説を書いています。
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カーラ・ブルーニ
デビュー・アルバム
『ケルカン・マ・ディ
〜風のうわさ』
(コロムビア V2CP-181)
日本盤のみCD extra
「ケルカン・マ・ディ」
レオス・カラックス
監督作品PV収録
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フランス・アーティスト来日情報
カーラ・ブルーニ Carla Bruni
[日時]6月21日(月)、22日(火)
18h30開場 19h15開演
[会場]恵比寿ガーデンホール
[主催]J-WAVE
[後援]フランス大使館文化部
[協賛]恵比寿ガーデンプレイス株式会社
[協力]コロムビアミュージック
エンタテインメント株式会社
[企画制作]カンバセーション
[料金]\8,500(全席指定・税込)
[チケット取扱い]
チケットぴあ
0570-02-9966/Pコード:P169-782
ローソンチケット
0570-063-003/Lコード:L33331
イープラス
eee.plus.co.jp(PC、携帯から利用可)
カンバセーション
03-5280-9996(10h00〜19h00)
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♪Petites annonces♪
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『素顔のエディット・ピアフ』
(エプコット ALB-0020 2枚組)
〈発売・販売元〉エプコット
http://www.alcine-terran.com |
『エディット・ピアフ 天に届く声』
《Edith Piaf la voix montait jusqu'au ciel》 |
『エディット・ピアフ
シャンソンの誕生』
《Edith Piaf Quatre ans deja》
〈翻訳〉宇藤靖子
〈協力〉大野修平
¥9,240(本体価格\8,800) |
このDVDについては、4月23日付「幸せなのは一日に10分だけ…」に紹介文を書きました。本欄上部の「バックナンバー」で当該の日付をクリックしてご参照ください。
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