♪「シャンソンを貴方に…」〜シャンソン情報TV番組オンエアのご案内〜
東京メトロポリタンテレビジョン(MXTV)にて毎回多彩なゲストをお迎えして見ごたえのある30分番組となっています。
 *放送スケジュールは変更される場合があります。ご了承下さい。
   ☆TOKYO MXTV
 
   ☆群馬テレビ
越路吹雪特集   【監修】大野修平 出演:芦野宏、クミコ、MIKAKO、他
  10月13日(水)20:20〜20:30
  10月27日(水)20:20〜20:30
   (再放送)
 
  10月13日(水)22:00〜22:30
  10月20日(水)22:00〜22:30
   (再放送)
淡谷のり子特集  【監修】大野修平 出演:芦野宏、瀬間千恵、高木椋太、他
  11月17日(水)20:20〜20:30
  11月24日(水)20:20〜20:30
   (再放送)
 
  11月10日(水)22:00〜22:30
  11月17日(水)22:00〜22:30
   (再放送)
2004年総集編 【監修】大野修平
  12月 8日(水)20:20〜20:30
  12月22日(水)20:20〜20:30
   (再放送)
 
  12月 8日(水)22:00〜22:30
  12月15日(水)22:00〜22:30
   (再放送)
この「修平のひとりごと」は、2ヶ月ごとに削除いたしますので、必要な方はご自分で保存してください。(管理人)
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デジタルだって怖くない  12月17日(金)晴れ

 

 将棋のうまい人たちの記憶力の良さには感嘆してしまう。勝負を終えたとたんに駒を並べ直し、「いやぁ、この場合はこうすればよかった」などと反省会のようなことをしている。対局相手も頷いたり、反論したりしながら楽しそうに一手ずつ再現してゆく。駒の動かし方くらいしか知らない僕のようなズブの素人には魔法のようにしか見えない。

 プロ棋士の米長邦雄さんが昨夜、NHK教育テレビ「人間講座」に出演しておられた。何回かのシリーズで昨日のテーマは「アナログとデジタル」。将棋はアナログの世界だと思うけれども、どんなことを話されるのか興味を惹かれた。
 いまはご自身のウェブサイトをお持ちの米長さんだけれど、弟子に対してはプロとして立つまではデジタル機器を使うことは禁じておられるそうだ。まずは自分の脳を徹底的に鍛え、しかる後にパソコンを利用するようにと指導するのだとか。スポーツと同じく身体で覚えることが先決らしい。

 話は将棋に限らない。
 米長さんがおっしゃるには、アナログは人間の心。子供の頃にまず心を養うことを身に着けてこそ、成長してからデジタル機器を使いこなせるようになる、と説く。なるほど、どんな仕事に就くにせよ、人として柔らかい心を持つことの方が何よりも大切に違いない。
 子供を虐待したり殺したり、反対に親に暴力を振るったり命を奪ったりといった、目を覆いたくなるなるような事件が毎日のように起きている。そうした犯罪に走る人のどこかに心の問題が潜んでいるように思えてならない。

 0と1で物事を計算し、処理するのがデジタル思考。慣用に従って「デジタル」と書いたけれど、正確には「ディジタル」"digital"とするべきだろう。元はラテン語の「ディギトゥス」"digitus" で、「指」を意味する言葉から来ている。キーボードだって、電卓のキーだって指で操作するのだから、デジタルの元の意味はいまも失われてはいないことになる。そう考えてみれば、デジタル思考は何となく人間的で身近にも感じられる。

 とはいえ、デジタル思考には迷いというものがない。何しろ0か1か、諾か否か、オンかオフか、右か左かという二者択一の世界。クールだ。ところが、人間は思い惑う存在だ。あれにしようか、これにしようか、あ、そっちもいいな…。買い物ひとつするのにもこんな具合。情も絡んでくる。間単に割り切ることができないことも多い。そこが人間の人間らしいところ。

 「歩調」「歩速」を指す英語の「ペース」"pace" という単語もラテン語から発している。"pes" と綴る。元の意味は「足」。そう、自分の速さで歩くから「マイ・ペース」というわけ。
 いささか我田引水だけれども、こうして語源から考えてみればデジタルも怖くない。これがアナログ思考というものかな。


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☆ピアフの名曲・名唱196曲を手に入れてみませんか。

『エディット・ピアフ大全集 1946-1963』(CD9枚組:東芝EMI CP28-5791〜5799)

通信販売で、という方は東芝EMI株式会社ファミリークラブ(Tel 03-5512-1763)へ。商品番号「10362」とお申し込みください。
他社のファミリークラブなど通販会社をご利用の場合の商品番号は「GSD-12201-9」。


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☆『ディア・ピアフ ベスト・オブ・エディット・ピアフ』
(東芝EMI TOCP-67296)

ピアフを敬愛するアーティストたちがセレクトした11曲を含む珠玉のベスト・アルバム。
「恋人が一輪の花をくれた」石井好子 撰/「バラ色の人生」椎名林檎 撰/「パリの空の下」小野リサ 撰/「いつかの二人」クレモンティーヌ 撰/「水に流して」中島みゆき 撰 他全20曲、【解説】大野修平。


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『素顔のエディット・ピアフ』
(エプコット ALB-0020 2枚組)
〈発売・販売元〉エプコット
http://www.alcine-terran.com
『エディット・ピアフ 天に届く声』
《Edith Piaf la voix montait jusqu'au ciel》
『エディット・ピアフ
  シャンソンの誕生』
《Edith Piaf Quatre ans deja》
〈翻訳〉宇藤靖子
〈協力〉大野修平
¥9,240(本体価格\8,800)

このDVDについては、4月23日付「幸せなのは一日に10分だけ…」に紹介文を書きました。本欄上部の「バックナンバー」で当該の日付をクリックしてご参照ください。

   


   

三木原浩史さんとの語らい  12月16日(木)晴れ

 

 昨日の午後、神戸大学国際文化学部に勤務されている三木原浩史さんにお会いした。出張で東京に来られたのだった。1年ぶりの再会。喜び勇んで池袋東口にある喫茶店へ駆けつけた。三木原さんはこの近くにある、リーズナブルな料金のビジネスホテルに宿泊されたという。池袋とは長いつき合いだが、灯台下暗しで、駅の間近にそんな便利な宿があるとは知らなかった。もっとも三木原さんは「カミさんがインターネットで探してくれたんですよ」と言っていらしたけれども。

 1994年に刊行された『シャンソンの四季』(彩流社)の改訂版を出される予定と伺っていたので、挨拶もそこそこに進捗状況を尋ねた。「いやぁ、あの本はまだパソコンで編集する前に出したものですから、直しに時間がかかるんですよ」とのお答だった。そうか、発行年は1994年だから、当時は原稿も手書きなら、編集作業もまだまだ人手に頼る部分が多かったんだっけ。

 三木原さんは去年秋、パリ在住10年の友人とオランピア劇場でセルジュ・レジアニのリサイタルをご覧になった。
 「椅子に腰掛けたまま、時々水を飲みながら歌ってましたね。もうメロディーもなくて、ただ歌詞を唱えるような感じでした」。もはや、あの響きのある深い声で朗々と歌うことはなかったそうだ。
 「"Combien de temps, combien de temps" と繰り返すシャンソンをアンコールでも歌ってましたよ」。さて、どのシャンソンだろうか。"C'est dans combien?" というタイトルの作品が1999年に発表されているけれど。

 リサイタルがラストに近づくにつれてレジアニの姿が白っぽくなっていき、ステージ奥に退いて行くように見えた、ともおっしゃった。「この人、もう長くないのではないだろうか」と思ったという。「でも、フランス人の観客たちは、いま目の前で力を振り絞って歌っているレジアニに万雷の拍手を贈ってました。僕の感じ方は東洋的なんでしょうかね」。

 三木原さんの予感は的中してしまった。俳優・歌手セルジュ・レジアニは今年7月22日から23日にかけての夜間、82歳で逝去したのだ。「影が薄い」という表現が日本語にはある。ステージで観たレジアニの姿に、三木原さんはそんな存在感の希薄さを感じ取られたということなのだろうか。もっとも、傍らの友人は他のフランス人たちのようにレジアニを称えて拍手していたという。感じ方の個人差が垣間見えて興味深い。

 話は共感することの喜びにも及んだ。自分の感じ方や考えに他人が同じように反応してくれるのは嬉しいものだ、ということで意見が合う。共感がなければそもそも芸術は成り立たない。感動を分かち合うことが素晴らしいのは言うまでもない。三木原さんも僕も、共感を求めて文章を書き続けていくことだろう。


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物書きの栄光と悲惨を考えさせられた  12月15日(水)曇り

 

 11月に刊行された僕の本『わが心のシャンソン そして詩人の魂をめぐって』(平凡社)の広告が写真つきで朝日新聞に載った。これで本が売れてくれるといいな、と素直に思った。その隣に興味を惹く本の告知があった。『評論家入門 清貧でもいいから物書きになりたい人に』。物書きの端くれとしてはタイトル、サブタイトルともに気になる。著者は小谷野敦さん。
 さっそく編集者のSさんにねだって1冊いただき、読んでみた。

 小谷野さんによると、物書き志望の若者が増えているのだそうだ。たしかに、インターネットの普及に伴って、自分の意見を世に出すことが容易にできるようになった。しかし、実際にプロの物書きとして食っていくのはそうたやすいことじゃないよ、という後進への忠告と助言に満ちた本がこれ。

 トピックが具体的で解りやすい。たとえば「閃きの評論、地を這う論文」という項がある。資料を吟味し、先行研究を参照して書く学術論文と評論を対比させてこう述べる。「『評論』を読んでいて楽しいのは、著者が直観を閃かせ、鮮やかと見える手際で謎を解き、それを飛躍した文章で読ませるからである」。(同書 p.32)この文章自体にその勢いがある。

 一歩ずつ論理を積み上げていくのが論文の書き方。専門家を相手にする論文ならそれは正攻法だ。が、評論は普通の人たちに読んで貰うのだから、理詰めだけの文章では硬すぎてしまう。
 そこで、論じたいテーマを要約するキーワードを見つけ出すことになる。その方が読みやすくなるし、理解しやすくなるから。面映いけれど、僕の本を引き合いに出してみよう。「シャンソンとはフランス語で書かれたポピュラーソング」といった定義でなく、「ポエジーをたたえた歌」といったキーワードを用いた。これでシャンソン・フランセーズを100%でないとしても、80%くらいは説明できる。そうした閃きにをある瞬間に得た。その論拠として、シャルル・トレネの「詩人の魂」や「ポエジーを守らなければならない」といったシャンソンが存在することを指摘しながら論を組み立てていった。

 小林秀雄、柳田國男、吉本隆明、柄谷行人といった有名評論家たちを縦横に、歯に衣着せずに論じているのも痛快だ。「非論理的」で分りにくい文章がこの国ではありがたがられる、といった指摘は鋭い。
 「論争の愉しみと哀しみ」の章は歯ごたえがある。書いた文章に対する批判、反批判は論文であれ、評論であれ避けられない。しかし、小谷野さん自身が体験した論争のいきさつを読むと、「大変だよなぁ」という気分になる。精神的、肉体的にタフじゃないとやっていられないのも、スポーツ選手と同じプロの世界だ。

 そして、肝腎なことがひとつ。
 「評論家にせよエッセイストにせよ、『儲かる』ものではないし、そんなに華やかなものではないということだ」。(同書 p.227)
 清貧でもいい、という覚悟はやはり必要なのだ。
 それでも、書いた文章を通じて他の人たちとコミュニケートできる喜びを味わうことはできる。それが嬉しくてまた書き始めるのが、物書き稼業の性(さが)というものだろう。


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あれから13年…   12月14日(火)晴れ

 

 年の瀬。程度の差はあっても、誰もが時の流れの速さを感じているのではないだろうか。目先の事柄に追われているうちに日々は過ぎ、この1年も暮れようとしていることに気づく。長く続いて悩まされたあの猛暑の夏も遥か遠く感じられる。

 少しは自分という人間は成長しているんだろうか。時々、そんな問を自らに投げかけてみる。自信を持って答えることはできないけれど、まぁ、努力だけは続けているよなぁ、と呟くのが精一杯のところ。怠惰に陥りやすい性格ではあっても、自分を磨くという努力、こいつを忘れてはなるまいとは思っている。

 印象深い写真に出会った。今年のパリ・マッチ誌11月11日〜17日号の表紙を飾っている写真だ。イヴ・モンタンの愛妻キャロルさんと息子ヴァランタンのポートレート。ヴァランタンはこの年末に16歳になる。そうか、モンタンが逝ってもう13年が経つのか。彼が亡くなった当時にパリ・マッチ誌(1991年11月28日号)に出たおちびちゃんの頃のヴァランタンと比べてみると、流れ去った時の長さが分ろうというものだ。


     ■Paris Match 1991年11月28日号


     ■Paris Match 2004年11月11日〜17日号

 11月9日はイヴ・モンタンの命日。この日、ペール・ラシェーズ墓地内のモンタンの墓石の前に友人知己が集まった、と記事にある。アラン・ドロン、ミッシェル・ドリュケール、ホルヘ・センプルン、イヴ・シモン、ジャン=ルー・ダバディーと妻ヴェロニク、リーヌ・ルノーといった仲間たちが赤いバラを捧げる写真もある。「ほらイヴ、私たちはここにいる。きみを忘れてはいないよ」と始まる、コスタ・ガヴラスとホルヘ・センプルンによるオマージュの言葉も掲載された。「枯葉」の一節を想い起こさせる言葉だ。

 記事によると、ヴァランタンはリセに通い、仲間、音楽、ビデオゲームを愛し、携帯電話を離さない、普通の男の子として育っているという。亡き父親に似て背が高い。清々しさと逞しさを兼ね備えている感じがして、将来が楽しみだ。
 まだ幼い愛息を残してこの世を去らなければならなかったイヴ・モンタンの気持ちはいかばかりだったろうか。彼は「ヴァランタン」というシャンソンを歌っている。1992年春、ベルシーのステージで披露する予定だった。歌詞を書いたのはジャン=ルー・ダバディー。「私が痛みを感じた所でお前も痛みを感じるだろう」「お前は夜明けだヴァランタン、私は黄昏だ、愛する者よ」といった言葉に、父親としての思いがよく表わされている。モンタンの気持ちはまさにこのとおりだったと想像される。

 あれから13年…。あの時、キャロルさんにとって守るべき対象だったヴァランタン。いまは母親を守ることができそうなほどに成長している。そんな息子をモンタンは目を細めて見ていることだろう。
 さて、もう一度わが身を振り返ってみる。ヴァランタンと比べて、僕はいったいどのくらい成長しているんだろうか。答は年内に出そうにないなぁ…。


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忘 年 会   12月13日(月)晴れ

 

 今年の銀座産経学園でのシャンソン講座が11日、先週土曜日にひととおり終わった。時の経つのは早いものだ。この1年そのものが、もうすぐ去って行こうとしている。振り返ってみれば、やり残したことの山が見える。来年には取りかからなければなぁ、と溜め息をついているところ。

 パトリック・ブリュエルの2枚組CD『アントゥル=ドゥ』に収録された24曲をすべて聴く授業が前回で終わりを迎えた。この土曜日から新しいシリーズを始めた。「シャンソン・フランセーズの100年」と題して、20世紀を回顧するもの。
 リヴ・ゴーシュ Rive Gauche という3人組が出しているライヴ・アルバムを使う。彼らはこの100年のシャンソンの名曲のサワリを、物まねを交えてメドレーで歌っている。その原曲と聴き比べながら進めて行く。

 土曜日はその第1回目。「フル・フル」"Frou-Frou" を取り上げた。リヴ・ゴーシュについての説明をしてから、ベルト・シルヴァとリーヌ・ルノーが歌っているヴァージョンも併せて聴いた。こうして改めて聴き直してみると、実に優雅な趣をたたえた佳曲だ。

 古い時代の話題だけだと受講生の方々が飽きてしまうといけないので、変化球を用意した。フランス語によるクリスマス・キャロルをかけた。なかでも"Les anges de nos campagne"(直訳すれば「我らが野の天使たち」。僕たちは子供の頃から「荒野の果てに」という日本語訳で習ったものだ)の"Gloria in exsersis Deo" の箇所をみんなで声を合わせて歌った。クリスマス気分が盛り上がったことと思っている。

 午後5時過ぎ、講義を終える。忘年会の会場である新宿Quiに三々五々向かった。僕はステージに近いテーブル席に着いた。
 亀井繁男さんの司会で会が始まった。僕が乾杯の音頭を取る。次々に料理が運ばれて来る。和やかな歓談の時が流れる。後に司会が守島百合香さんに代わった。咽喉に覚えのある人たちが、代わる代わる日頃鍛えているシャンソンを披露してゆく。かっちさんがアコーディオンを抱えて、腕の冴えを見せてくれたのは嬉しかった。「シャンソンにはアコーディオンがよく似合いますよね」と、久しぶりにお顔を見せてくれた新谷眞一さんがおっしゃった。僕も同感だ。

 プレゼント交換もあった。それぞれに趣向を凝らした品物を持ち寄っている。何が当たるか、興味津々。僕はカラフルなソックスが当たった。僕が持って行ったのは岩波文庫の『フランス名詩選』。傍らにいらした新谷さんが射止めた。喜んで下さったので、僕も嬉しい。

 楽しい時は瞬く間に過ぎて行った。今年の残りの日々の幸と健康を祈りつつ、お開きとなった。忘年会が終わると、ほんとに今年も駆け足で去って行く。ちょっぴり寂しい気分に襲われる。では、みなさん良いお年を。そう念じながら新宿Quiを後にした。


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