昨日、友人のYasuをまた拙宅に招いた。
およそ4年間使ったパソコンのDVDレコーダーの不調を直したついでに、今度はメモリ増設をしてくれることになったのだった。
「身体によくないかもしれないけど…」。玄関を入るなり、彼は手にした袋を手渡す。なかを見るといろいろな種類の缶ビール。
先の言葉はこの5月、人間ドックで健康診断をした僕の尿酸値が高めであることを気遣ってのことだった。
実は僕もヱビスビールの"The Hop" というのを買っておいた。缶のグリーンが鮮やかで、うまそうに見えたから。
さらに近くの酒屋でワインも買い込んだ。ムートン・カデが手頃な値段だった。兄貴分のムートン・ロトシルトには及ばないまでも、このカデ(弟分)、日常飲むにはなかなかいける。
昨日は蒸し暑かった。「シャンパンもいいけれど、日本の夏にはやっぱりビールも合うなぁ」なんて言いながら、まずは咽喉を潤す。
涼しい気分になったところで、Yasuは旧マシンのキーボード部分を開け、あっと言う間にメモリをスロットに差し込む。
マシンを再起動させ、システムのプロパティを確認。ちゃんとメモリ増設分が認識されている。よかった。ありがとう、Yasu。
この日は中華でもてなすことにした。餃子や棒々鶏サラダを肴にYasuが持って来てくれたビールを次々に空ける。
僕がチャーハンを作ることになっていた。ある時、銀座産経学園での講座の後に集まる居酒屋で僕が「チャーハンは得意だ」と口走ったことをYasuは覚えていて、「それなら腕前を見せて貰おうじゃないか」と相成ったというわけ。
僕としては、そんなことを言ったような気もするし、そうでなかったような気もしていたのだけれど…。僕は年のせいもあってか、近頃、酒席での会話を隅々まで憶えていないこともままあるので、彼の記憶の方が確かに違いない。そこで「よっしゃ、手作りチャーハンをご馳走するぞ」と張り切った。
具はシンプルに卵、鮭とネギだけ。仕上がりはご飯がパラパラに、を目指す。
さっと炒めてYasuに供した。ひと口食べた彼から合格点を貰った。
これで、僕が口先だけの男じゃないことが証明された。それはそれとして、彼が残さず食べてくれたのが嬉しい。
メモリが増え、サクサクと軽く動作するようになった旧マシンで、動画画面を観よう、ということになった。
それならば、とフランス2のサイト(http://www.france2.fr/)を訪れた。18日のアンリ・サルヴァドールHenri Sakvador に続いて、20日のニュース番組"20H" にはシャルル・アズナヴール Charles Aznavour が登場する。その両方を観た。
アズナヴールは19日、フィニステールで行なわれたフェスティヴァル・ヴィエイユ・シャリュ Festival des Vieilles Charrues に出演した。その時の様子を収めた映像が流れる。
ビッグネームのアーティストとしては他にレ・リタ・ミツコ Les RIta Mitsouko、サンセジェリーノ Sanseverino、フィリップ・カトリーヌ Phiippe Katherine などが出ている。
マネージャーのレヴォン・サヤンに付き添われて、野外にしつらえられた仮設ステージに向かうアズナヴールの姿が映し出される。
5月に83歳になったばかりのアズナヴール、しっかりした足取りでステージ上手から会場を埋め尽くした観客の前に姿を現わした。いつものように、背筋をピンと伸ばしている。
「八月のパリ」"Paris au mois d'aout"、「ラ・ボエーム」"La boheme"、「世界の果てに」"Emmenez-moi"がニュース画面から流れる。
バックミュージシャンはあまり映っていない。でも、ピアニストはフィリップ、ベーシストのトニー・ボンフィスの姿がチラっと見えた。いずれも2月の日本公演に来た連中だ。
歌っているアズナヴールの横顔がアップになる。吐く息が白いところを見ると、外気温はかなり低いようだ。
観客たちは雨でぬかるんだ土をものともせず、彼の歌声に合わせて身体を揺り動かしている。
やはりアズナヴールの歌の力はいつ、どんな場所でも聴く者の心をとらえずにはいないのだ。
アンリ・サルヴァドールといい、シャルル・アズナヴールといい、80歳を過ぎたフランスの男たちはどうしてこうカッコいいんだろう。
観終わってYasuと二人顔を見合せ、どちらからともなくそう言いながら頷き合った。
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エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜
配給:ムービーアイ 今秋、有楽座ほか全国ロードショー!

エディット・ピアフを彷彿とさせるマリオン・コティヤール
ムービーアイ エンタテインメント(株) 映画配給部
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『シャルル・アズナヴール/ベスト・ソングス&ライヴ』
(東芝EMI TOCP-70188/89 2枚組)